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介護ホットラインでの相談員

介護保険は、社会保険労務士の分野ですが、介護保険の利用者、家族、介護労働者など、広範な相談を受け付ける相談窓口ですので、お役に立つ場面もあるかと考え、相談員としてお手伝いしてきました。

これは毎年、10月1日の国際高齢者デーに合わせて行われている相談事業で、大阪宅老所・グループハウス連絡会や高齢社会をよくする女性の会・大阪

などが取り組んでいます。

介護問題ホットライン:電話で相談を受け付け 29日から /大阪 - 毎日新聞 2017年9月26日 https://mainichi.jp/articles/20170926/ddl/k27/100/387000c

など、何紙かの新聞にも掲載されていたようです。

事前に研修を受講して、臨んだ当日。

介護保険は地域によって状況が異なるので、相談を受ける人、資料を揃えたり調べ物をする人、相談内容をメモする人などのチームで、行います。

私が受けた相談は2件。

1. 措置入院という行政の硬直化したシステムによる被害の相談

在宅介護で介護を受けている母が、自分で転倒して怪我をしたので、一緒に医療機関に行ったら、息子が虐待したと通報され、そのまま母は措置入院させられ、薬漬けにされて認知症が進んだ挙句、取り戻すまでに5年もかかり、ようやく施設を出て、ショートステイで別の施設に移ったが、亡くなってしまった。

責任追及できないかとの相談。

市議らにも協力を要請したとのことでしたが、結局は母が措置入院させられた後に、息子が相談できないかと行った認知症カフェで協力者と知り合うことができ、詩におかしいじゃないかと抗議したことが実って、措置入院が解除になったとのこと。

措置入院は行政処分ですから、私のような特定行政書士が異議申し立て(審査請求)まではできますし、交渉によってはもっと早く措置入院をやめさせることができたのではないかと想像します。

当時弁護士に相談に行かれたそうですが、措置入院の差し止めを訴訟で争うのに100万円程度かかる見込みと言われ、断念されたそうです。

前述したように、後に市民が交渉してお母様を取り戻せているのですから、士業であればもっと早期になんとかできたはずです。

国家賠償請求訴訟までお考えのようで、法テラスの相談では、行政訴訟を受けてくれる弁護士に知り合えないとのことでしたので、市民オンブズとつながって、行政訴訟経験豊富な弁護士を紹介してもらってはどうかとアドバイスさせていただきました。

この虐待を疑われた件では、市民派議員からも同じような相談を受けているとの話があり、入院先も教えてくれないし、成年後見人が勝手につけられ、後見を受けている弁護士も役所側に立っているので、お困りだとか。

特に在宅で、息子が母を看ている場合に、虐待を疑われる例が多いとか。

2. 強制的に胃ろうさせられて、悔やんでいる相談

在宅で訪問介護を受けていた親が、怪我をして入院したら、「施設に移るなら、誤嚥性肺炎を起こさないように、胃ろうをしないと、退院させない」と半ば脅迫のように家族が責められて、仕方なく胃ろうにして5年経つ。

親は今でも元気だが、今でも悔やんでいる。

こんな医療機関の無理強いはやめさせてほしいとの相談。

確かに5年前は、有無を言わさず胃ろうをする医療機関が多かったのですが、最近ではかなり減ってきたようです。

相談者は、当時、数時間頑張ったそうですが、医師らだけでなく介護関係者も含め、強硬に説得されたとか。

専門家に囲まれれば、なかなか「嫌や!」とは言えないですよね・・・

今回の相談内容は、まとめて報告書を作成し、行政や議員、関係機関等へ発信し、今後の介護の発展のための資料とされます。

最終的には、相談も「こんなことになってしまって困っている。 助けて」ではなく、「どんな手続きをすればいいの?」などといったものに変わればと願っております。


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