成年後見人として、グループホームでの心配な出来事
- 正明 たかひら
- 2016年7月10日
- 読了時間: 3分
私も学ばせていただいているソーシャルワーカーの方が事例を提示していて、やり取りをさせていただきました。 ソーシャルワーカー: グループホームを利用する重い段階の行動障がいと知的障がいのある利用者のお話。 利用者を一人にして、スタッフは買い物に行きました。 一人でいるうちに利用者は外に出てしまい、他人の土地に不法侵入し、それを見つけた土地の持ち主が警察に通報しました。 そのグループホームの責任者は、理解できないその土地の所有者が悪い、ホームで自由に外出できないようにするのはおかしい虐待だ、スタッフが見ている必要も無いと言いました。 たまたま、事故がなかったのですが、 事故に遭ったりしていたら、大変だった。 保護責任者遺棄も立派な虐待だし、過失では済まされない。 私: 私がその方の後見人なら、施設をどやしつけます! 補佐の段階ではなく、後見のように見受けられますが、後見人は知らんのでしょうか? 度々来るのでなくとも、そんなトラブルは調査して知っておかねばならないと思いますが。 ソーシャルワーカー: 障がいのある人全員に後見はついていませんので、まだ、家族がみているケースがほとんどですよ. 全員についているのが理想ではありますが,そうすると後見人が全く不足してしまうでしょうね。 私: 後見人がうるさいと施設が利用者に出て行けというでしょうし、兼ね合いが難しいですね。 ソーシャルワーカー: これはホームですけど、それは法人によって違います。 施設は悪いところばかりではないし、後見人ともめる所はごくわずかです。 後見は粗探しではないですし。 私: 行政書士実務講習で、身上監護の注意点としてく言われますもので。 ソーシャルワーカー: 後見人がうるさいから施設から出すことはできません。 勝手に契約は切れませんから.そんなことをすれば,下手したら訴訟です。 本人の他害行為があまりもひどく,ホームから施設に変わってほしいとかやむを得ない限りはないですし,事業所には次を紹介する義務もあります。 それよりも,我々成年後見人は人の人生と金を握っている絶対権力者になってしまっていることを意識しておかねばなりません。 事業所側にとっても利用者側に とってもです。 きちんと話し合えることが大事だし,福祉と権利擁護の立場の違いを説明し分かってもらうことも重要だと思います。 私: 確かに。 後見人が権力者だとご意見、もっともです。 事業者に伝えるのが後見人であってしまうのが、現実と理想の乖離だと感じます。 本来は事業を始める前にその教育がなされ、理念として継続されねばならないが、そうはなっていない。 チェックや話はすべきですが、ベースが構築されていない事を問題と感じています。 安易に成人・子どもデイを始める業者を間近で見ることが多いもので。 ソーシャルワーカー: 国連障害者権利委員会では成年後見制度の包括的制限は法の前の平等と矛盾するとされてますから。
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